文と写真 宮崎市 千代延好晃さん
友人から「カイツブリのヒナが孵ってるらしいです。」との情報をもらい、5月27日に
宮崎市蓮ヶ池史跡公園内の「諏訪池」に行きました。池にはお母さんカイツブリとかわいいヒナ鳥が3羽いました。あまりの可愛さに見惚れてしまいます。やがてお母さん鳥が背中の羽をほどくようにしてゆるめると、3羽のヒナはお尻側に回って背中の羽の下に潜ってしまいました。その様子はまるで、人間の赤ちゃんが「ねんねこ半纏」の下でおんぶされている状態に思えました。やがてお父さん鳥が水中から小魚を咥えて現れ、おんぶ状態のヒナたちに与えるしぐさを繰り返しました。ヒナ鳥は嬉しそうにエサの小魚をもらっていました。
しばらくすると、おんぶ役のお母さん鳥と、潜り役のお父さんん鳥が役割をチェンジする場面が見られました。カイツブリの子育ての様子は人間と同じで、一生懸命さと健気さが伝わってきます。誰に教えられた訳でもないだろうに懸命に育雛に励んでいます。カイツブリは天敵が近づくと、ヒナたちをおんぶしたまま水中に潜って身を守るそうです。なんという知恵でしょうか!
私はしばらく五人家族の微笑ましい様子に見とれながら、心の中で「み~~んな頑張って大きくなるんだよ。」とエールを送りました。名残り惜しかったのですが、長時間の観察はカイツブリ一家に警戒心を与えるので早々にその場を後にしました。
📷添付は、そんな子育ての場面を撮影しました。