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文と写真 宮崎市 千代延好晃さん

 友人から「カイツブリのヒナが孵ってるらしいです。」との情報をもらい、5月27日に

宮崎市蓮ヶ池史跡公園内の「諏訪池」に行きました。池にはお母さんカイツブリとかわいいヒナ鳥が3羽いました。あまりの可愛さに見惚れてしまいます。やがてお母さん鳥が背中の羽をほどくようにしてゆるめると、3羽のヒナはお尻側に回って背中の羽の下に潜ってしまいました。その様子はまるで、人間の赤ちゃんが「ねんねこ半纏」の下でおんぶされている状態に思えました。やがてお父さん鳥が水中から小魚を咥えて現れ、おんぶ状態のヒナたちに与えるしぐさを繰り返しました。ヒナ鳥は嬉しそうにエサの小魚をもらっていました。

 しばらくすると、おんぶ役のお母さん鳥と、潜り役のお父さんん鳥が役割をチェンジする場面が見られました。カイツブリの子育ての様子は人間と同じで、一生懸命さと健気さが伝わってきます。誰に教えられた訳でもないだろうに懸命に育雛に励んでいます。カイツブリは天敵が近づくと、ヒナたちをおんぶしたまま水中に潜って身を守るそうです。なんという知恵でしょうか!

 私はしばらく五人家族の微笑ましい様子に見とれながら、心の中で「み~~んな頑張って大きくなるんだよ。」とエールを送りました。名残り惜しかったのですが、長時間の観察はカイツブリ一家に警戒心を与えるので早々にその場を後にしました。

📷添付は、そんな子育ての場面を撮影しました。


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文と写真 宮崎市会員 千代延好晃さん

5月2日市民の森東園の一角で、コゲラが枯木にしがみついて懸命に巣穴作りをしていました。図鑑やネットなどによると12~3日がかりで完成させるそうです。オス・メスの共同作業で行い、仕上げはメスの役割と記してありました。1秒間に20回ほどの速さで頭を振って嘴で木に穴をあけるので、小さなコゲラさんは脳震盪あるいはそれ以上の激しいダメージを受けているのではないかと心配です。まさに命がけの営巣作業と言えそうです。それから3日程置いて様子を見に行きました。コゲラの姿が見当たらないので、「あれっ、どうしたのかな?完成にはまだ早いから休憩かな?」と思っていたらヒョッコリと穴の中から、かわいい顔を見せてくれました。コゲラの巣穴の大きさは直径約3センチ、深さ約15センチと言われていますので底の部分の仕上げ作業をしているのでしょう。穴が完成したらコケや柔らかい羽毛などのクッションを運び入れて産卵をするのだと思います。巣穴一つを作るにしても、営巣場所、巣穴を掘る樹・枝の選定をはじめ、穴の高さ・向き、雨水の垂れない枝の曲がり具合、等々を自らの判断で決定しています。本能とは言え、自らの頭で判断する思考力、完成までのたゆまぬ行動力、持続力には驚きと感動を覚えます。

 その日以後の観察は、コゲラが安心して抱卵・育雛出来るように控えることにしました。

無事に新しい家族が増えることを祈りながらペンをおきました。

   (以下の写真は、ストレスを与えないように遠くから望遠レンズで撮影しました。)

        ➊ しがみついて穴掘り

        ❷ 木くずをつまみ出す

        ❸ 木くずを吹き飛ばす

        ❹ 巣の外を確認

        ❺ 完成した巣穴


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更新日:5月21日

文と映像 えびの市 上谷川則男さん

2024年4月25日 午前10時頃、御池野鳥の森で珍しいセグロカッコウの鳴き声を聞きました

「ファ ファ ファ フォー」あるいは「ファ ホ ホ ホ」と聞こえ、カッコウの鳴き声とは大違いでした。樹木の高い所で鳴いており姿は見えませんでした。


以下 セグロカッコーに関する記事 その1 宮崎市 前田幹雄さん

 日本日本野鳥の会本部が出している機関紙・野鳥9・10月号(2023年)の特集「得体が

しれない?気になる鳥」の一つにセグロカッコウが取り上げられていました。会員の中で

も「セグロカッコウってどんな鳥?」「そんな鳥がいるんですか?」などと思う人が多い鳥です。私は9年前、霧島山系の矢岳周辺で鳴いているのを聞きました。その後も渡来しているとみられます。

 特集によるとセグロカッコウは稀な旅鳥と考えられていました。2010年代になると記

録が増えはじめ、九州や中国山地でも繁殖期に鳴き声が聞かれるようになりました。最近

では中部地方や東日本まで広がり、北海道でも観察されるようになりましたなどと記載。

 夷守台(小林)の高千穂展望台で、9年前(2014年5月15日)クマタカの調査をしたことがあります。その日はウグイスやソウシチョウが盛んに囀っていましたが、遠くから「カッコー」でなく「カカコーカカコー」と調子の変わった鳴き声が聞こえてきました。

 カッコウの鳴き声は「カッコーカッコー」と明るく調子がいいですが、セグロカッコウは「カカカコー」と尻下がりでした。その印象的な鳴き声ですぐに分かりました。

 機関紙「野鳥」の特集では鳴き声について「もの哀しい感じのする、まったく雰囲気の違う声です。これはこれで悪くない特徴的な声」と解説しています。

 この特集ではセグロカッコウの写真がありました。セグロカッコウは黒っぽい褐色をしていました。どんな鳥に托卵するのか分かっていません。

プロフィール

名前:セグロカッコウ 渡り区分:夏鳥 全長:32.5㌢ 鳴声:カッカッカッコー。

食性:虫類や昆虫、小型哺乳類 特記:稀な旅鳥で西日本に渡来、数は少ない。本県では霧島山系で記録されている。


以下 セグロカッコーに関する記事 その2 都城市 中原 聡さん

霧島方面でのセグロカッコーの観察実績

2003/5/31 霧島・新燃林道    古江之人

2004/5/22 霧島・新燃林道    田中瑞雄、友貞孝明

2004/5/23 霧島・新燃林道    大阪女性2人

2006/4/28 霧島・新燃林道    江口 玄

2006/5/14 霧島・新燃林道       中原 聡

2006/5/24 霧島・高千穂河原    中原 聡

2006/6/10 霧島・高千穂河原     中原 聡、中道

2007/6/10 霧島・新湯温泉     中道 聡

2014/5/15 霧島・夷守台      前田幹雄

2014/6/11 霧島・御池       中原 聡

2016/8/22 霧島・高原町蒲牟田  中原 聡

2019/5/7  霧島・高千穂河原    中原 聡

 

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