- 事務局
- 2 日前
📷文と写真 宮崎市 前田幹雄さん
日本野鳥の会の九州・沖縄ブロック大会が5月10、11日に佐賀市のホテルアマンディで
開催されました。参加者は総勢100名ほどで5年ぶりの開催でした。宮崎県支部からは中村豊支部長含め4人が参加しました。
1日目の10日は主催者あいさつのあと、佐賀県支部が2022年から取り組んでいるコウノトリ、コアジサシの保護運動について宮原明幸支部長が講演。コウノトリはカラスの被害が
多発し2023年に2羽、2024年に1羽巣立っただけとのこと。今年(2025)も3羽のヒナがふ化しましたが、カラスに襲われてうまくいきませんでしたとのお話をされました。
また、海岸に近い浄水場跡地を2022年からコアジサシの繁殖地として借りて整備。ネコによる被害が出たため周囲をネット囲むなどの対策をとっているそうです。ここでもカラスによる被害が多発して2024年は47羽しか巣立ちしなかったとの報告でした。宮原支部長は「コウノトリ、コアジサシともカラス対策がうまくいきません。これが一番の悩みです」と話していました。コウノトリとコアジサシの保護活動を積極的に進めている佐賀県支部の取り組みに驚きました。
2日目はラムサール条約に指定されている東よか干潟で午前7時半からシギ、チドリの観察会がありました。広い干潟は満潮になっており、ダイゼンやハマシギ、アオアシシギ、チュウシャクシギ、オグロシギなどが水際でゆっくり休んでいました。参加者は望遠鏡などで観察、婚姻色になった鮮やかな姿に感激していました。
時折り天敵のハヤブサが低空で通過するたびにシギ、チドリは一斉に飛び上がり、空を覆いつくすような黒い塊ができ、塊が右や左に波打つように移動。その数はとても数え切れない程でした。渡り鳥にとって干潟の大切さを思い知らされる光景でした。
シギ、チドリに関心がある人は、春と秋の渡りの季節にこの干潟で観察されることをお勧めします。圧倒的なスケールに感動されると思います。
📷オグロシギやダイゼン、ハマシギなど。東よか干潟は
宮崎では見られないスケールの大きな干潟です。

📷婚姻色になったチュウシャクシギやダイゼンなど。
