- 事務局
- 11 時間前
文と写真 宮崎市 前田幹雄
アカウミガメ産卵状況の調査地の宮崎市白浜海岸に5月下旬、シロチドリ(全長17.5㌢)の番がいました。海辺のレジャーなどで数が減っていると言われているだけに繁殖を期待
したのですがその後姿を見かけません。残念ですが2年連続で繁殖ゼロになったようです。
今年も県内でアカウミガメの調査が始まりました。野鳥の会会員の長谷勝之さんと私
の熟年組は空港北と白浜を毎週1回調査しています。2回目の調査2025年5月31日、白浜
海岸を調査していた時シロチドリの番を砂浜で見つけました。
シロチドリは最初はおじさんたちを警戒していましたが、危害を加えないと判断した
らしく、なんと羽を後ろに伸ばしたりしてとてもリラックスしていました。近くにいた
もう一羽も羽繕いしていました。こんな姿を見ると、繁殖するのではないかと期待が膨ら
みました。
その後、6週間続けて調査していますが、シロチドリの姿はなく、鳴き声も聞かれません。白浜海岸では3年前までは数カ所で産卵、ヒナが誕生していました。今年はうまく
いくと期待していたのですが残念な結果になりました。
シロチドリの繁殖状況は白浜海岸に限らず、全国でも厳しいと言われています。繁殖場所となる砂浜の減少や、生息地でのマリンレジャーの活発化、ペットの接近、トビ、カラスなどによるヒナの捕食などが繁殖失敗の要因としてあげられています。全国ではシロチドリは絶滅危惧Ⅱ類に、県内では準絶滅危惧種に指定されています。おじさんたちは、今後もシロ
チドリを見守っていくつもりです。



アカウミガメの産卵調査をしている白浜海岸