文と写真 宮崎市 田辺英樹
宮崎市佐土原町で4月4日、全国でも数例しか渡来実績が記録されていない
ブロンズトキを発見しました。
当日,二ツ立調整池の浜上橋からKDDIの大型鉄塔方向に車で移動中、西側
の田んぼに、黒いサギのような鳥がいるのが目に入りました。確認の為に車を
鉄塔南の空き地に駐車し、徒歩で現場に向かいました。双眼鏡で覗くと、体色は
赤黒く、嘴がトキのように長い鳥でした。ひょっとして以前雑誌で見たことの
あるブロンズトキではないかと思いました。
近くで作業していた農家の人に、説明とお断りをしてから畦道に入らせて
もらいました。とても珍しい鳥なので、椅子に腰かけたまま少しづつ慎重に
近づきました。途中で何回も双眼鏡で観察。ブロンズトキと確信。
40mくらいまで接近できました。
田んぼの中を早足で動き回り、トキのような嘴でせわしなく水の底を探って
います。タウナギのような生きものや、白くて大きなミミズのような白い生き
ものを捕まえて飲み込んでいました。とにかく、せわしなく動く鳥という印象。
近くにいたアオサギやツルシギを気にすることもなくエサ採りに夢中でした。
とても珍しい鳥なので、佐土原近辺の野鳥ファンに連絡をしましたが早めに
来れた人は観察、撮影が出来大変喜んでいました。都合がつかず15時頃に来た
人からは「いなかった、残念!」と連絡がきました。
想像するしかありませんが、3月末に強風の日が続きましたが、この風に
乗って宮崎の地に来てくれたのかも知れません。
↓宮崎初確認のブロンズトキ
↓羽は暗緑色。構造色なので晴れた日は輝く緑色になると思われる。
↓散歩の人に驚いて飛んだが、近くの田んぼに舞い降りてエサ採り再開。