- 事務局
- 8月31日
更新日:9月1日
宮崎市 田辺英樹
宮崎市蓮ヶ池の史跡公園は、カイツブリの繁殖を観察できることで知られています。
カイツブリは通常、春(初夏)と秋の2回繁殖を行います。場所は、公園入口の右側(土手の上)の諏訪池と、左側の田池(ハスの池)、旧資料館建物の向かいの大きな中池です。
2025年の前半の繁殖がひと段落ついたので、蓮ヶ池史跡公園をほぼ毎日観察しておられる河野和彦さんにお話しを伺いました。文中の番(つがい)は雌雄のペアのことです。
「今年は3つの池で4番が繁殖をしました。中池で2番、諏訪池で1番、田池で1番を
確認しています。合計で15羽のヒナがふ化しましたが、途中で何者に襲われたのか大きく
成長できたのは11羽でした。
中池では、一つの浮巣が大きなヘビに襲われました。カイツブリの親子は巣から離れて
難を逃れたようですが、戻ってきたときにはヒナが1羽見えなくなっていました。その後も親鳥が1羽姿を消したり、さらにヒナ2羽がいなくなりました。もともと5羽孵化したのが、最後は2羽なってしまいました。カラスの襲撃を受けたのかもしれません。親鳥(多分メス親)が1羽で懸命に魚を捕まえてヒナに与えている姿は痛々しいものでした。自然界で生き物が繁殖していく厳しさを痛感させられました。その他、大雨で浮巣がなくなって、巣作りからやり直した番もいました。子孫を残すのが本能とは言え、懸命に繁殖に取り組むカイツブリの姿に感動したひと夏でした。」
史跡公園では秋にも、カイツブリが繁殖をします。秋の繁殖も順調に進むことを祈ります。
以下、河野さんが撮影された写真を紹介します。
📷☟ 史跡公園マップ 右上:諏訪池 下:田池 左:中池

📷☟最初は5羽いたヒナ。最後は2羽に!

📷☟5羽が背中に乗りたがっています。

📷☟大きくなったヒナが、下の兄妹を乗せています。
非常に珍しい場面でした!

📷☟ オス親がいなくなって必死でエサを与えるメス親
小さな魚を数多く捕まえる余裕がなさそうに見えました。
