文と写真 宮崎市 前田幹雄さん
新年早々、能登半島地震や羽田での航空機事故が発生して多難な幕開け
となりました。我が家はいつも通り平穏なスタートとなりましたが、3週
間後の1月20日夕方、中庭で殺人事件ならぬ〃殺鳥事件〃が発生して一寸
した騒ぎとなりました。
事件が起こったのは午後4時50分ごろ。家内がレースのカーテンレースを
開けたところ、庭先にあるツバキの下から、変な鳥がよろよろと片隅にある
シマトネリコ付近に移動したとのこと。「お父さんハトのような変な鳥がい
たよ」と言うので確かめることにしました。
庭先に出て3歩ぐらい歩いた時です。木の下からバサバサっとタカが飛び出
しました。突然のことにびっくり、あっというまに飛び去りました。一瞬見た
鳥の姿は尾が長くチョウゲンボウのようでした。「こんな住宅地で狩りをする
のかな」と思い、シマトネリコの根元をみたら、頭部がなく肩付近を食いち
ぎられたドバトが横たわっていました。
ツバキの根本付近には、白い羽が四方に散乱していました。我が家の近くで
狩りをしてここに運んで、羽をむしって食事をしていたのでしょう。しばらく
現場検証を行いましたが、死んだドバトを放置するわけにもいかず、シマトネリ
コの根元に埋葬しました。
今の家に住んで38年になりますが、自宅の庭が〃殺鳥事件〃の現場になる
とは思いもしませんでした。事件は早急に解決しましたが、野鳥たちの厳しい
生存競争をみせつけられた出来事でした。
📷写真奥の植木鉢が並んだあたりが解体現場
📷散乱したドバトの羽