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ツバキと のんきなシロハラ

                            文と写真 宮崎市 前田幹雄

 夏鳥がやってきているのに、冬鳥のシロハラがツバキの花を蹴散らしながらエサ取りに

夢中になっていました。

 宮崎市市民の森で毎年、ウグイスの繁殖調査を行っています。今年も1回目を4月10日におこないました。森の外周を歩きながら、囀りポイントをチェックしていきます。立ち寄ったツバキ園ではまだシロハラが残っており、北帰行に備えてせわしなくエサ取りをしていました。私が近かづいても、栄養補給が大事と気に留めません。

 ツバキ園一帯は赤いツバキの花が無数に散っており赤いじゅうたんのようです。シロハラは嘴で落ちた花をせっせと弾き飛ばして、下にいる虫を食べていました。北帰行も終盤を迎えているのに、悠然とエサ探しを続けるシロハラです。赤いツバキとシロハラの組み合わせはあまりみかけないと思い、カメラを向けました。「少しくらい北に帰るのが遅くても大丈夫だよ!」と言っているようでした。

 長年取り組んでいるウグイス調査は、1週間おきにあと2回行います。これまでの調査では市民の森でのウグイス繁殖はみられません。園内の下藪はどんどん駆られて、ウグイスが

繁殖できる環境ではなくなってきました。残念ながら市民の森は、野鳥にやさしい公園とは言えなくなってきています。ウグイスには気の毒だなと思いながら観察を続けています。

 いまでもウグイスの囀りが聞かれるのは、市民の森西園の西側にある民有林くらいです。


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