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調査活動のご紹介

🐦鳥情報ネットワークメンバー募集のご紹介 2017.11.01 当支部の会員でもある中村豊さんが、県内の野鳥の生息状況を記録として残そうと、情報提供メンバーを募集しています。このような活動は当支部の研究の趣旨とも思いを同じくするものと考えますので、以下に中村さんからの案内をご紹介します。 【ネットワーク メンバー募集の趣旨】 個人が見聞きした野鳥の情報や、フィールドノートに記録されたままで陽の目を見ないデータを、宮崎県エリアの財産として活かす、残す事を目的とします。このネットワークのスタートは2000年でEメールを使って鳥だより(鳥情報)の名称でグループ通信を始めました。このネットワークの目的は、珍鳥飛来などの情報の入手や共有化など、興味主体のものではありません。窓口は「野生鳥獣データ管理研究会」の中村 豊です。

尚、運用は鳥情報の名称で行います。 【運営ルール】 ①ネットワークに参加頂ける方はメンバー登録をして頂きます。  お名前・Eメールアドレス(LINEは不可)を窓口中村あてご連絡下さい。  中村 豊 nyutaka02@yahoo.co.jp

 ※メンバーになるのに資格要件はありません。野鳥の会々員でなくても構いません。 ②野鳥に関する情報があれば、中村宛てにメールで送って下さい。  観察日・場所(分かれば新3次メッシュコード)・種名・数(出来る限り記入)・状態(V視認、F飛翔、S囀り、C地鳴きなど)・発信者名。

※このネットワークは、宮崎での野鳥の生息状況を把握しそのデータを後世に残し、資料とするための情報収集が目的です。珍鳥出現や写真撮影のための情報など、興味主体の情報収集や提供が目的ではありません。

例えば、「○○地区では最近スズメがいなくなった」「今年は○○神社にアオバズクが来なかった」などの宮崎県における野鳥の生息状況の変化などをデータ化する事を主目的とします。 ③中村がデータに目を通しネットワークメンバーにメールで一斉配信します。  ※但し、希少種の情報の場合は、当該野鳥保護、発見場所の環境保護の為に一斉配信はせず宮崎県の記録に留めます。また中傷誹謗などの配信はご遠慮いただきます。

④なお、このデータの利用は公的な利用に限定していますが、配信情報を個人的に利用したい場合は、本人同士のやり取りとします。 【参  考】

今までこのデータが有効活用された例としては2007年・2013年の鳥インフルエンザの発生時の対策参考データ、宮崎県のレッドデータリスト作成、日本鳥学会発行の鳥類目録作成の参考データなどがあります。

これらの事を踏まえ趣旨に賛同して頂ける方は、中村までご連絡ください。 是非、フィ-ルドノートに埋もれるかもしれないあなたの個人データを有効活用、保存させて下さい。

追記

野生鳥獣データ管理研究会では、獣のデータ収集蓄積も行っています。

🐦鳥インフルエンザ対策の野鳥調査を実施             2016.11.01 全国でも実施は宮崎県支部だけ。注目されています。

県支部は宮崎県の委託を受けて、2016年度も鳥インフルエンザ対策の野鳥調査を実施します。鳥インフルエンザ(高病原性鳥インフルエンザ)は、カモなどの野生の水禽を宿主とするウイルスがひき起こす伝染病で、養鶏などが感染すると大量の殺処分などにつながり養鶏産業に重大な被害をもたらします。2007年には日向市など3市町村で感染が確認され19万8千羽が殺処分、2011年には宮崎県内の13ヵ所以上の養鶏場で感染が広がり102万羽が殺処分されました。 この鳥インフルエンザの発生に迅速に対応するために、県支部は県の委託を受けてカモを中心とした野鳥観察調査を継続実施しています。 実施期間は2016年10月から2017年3月までの半年間で、調査地点は宮崎県内3河川(一ツ瀬川・大淀川・五ヶ瀬川)と巨田池(コタイケ 宮崎市佐土原)の計4地点です。 カモを中心に毎月2回調査し調査の都度、県にカモの渡来状況を報告しています。これをもとに県では生産者に対して防疫強化を指導したり、カモの渡来状況を県のホームページにアップし養鶏農家などに注意を喚起しています。 県支部は県内で鳥インフルエンザが多発した2011年から野鳥調査を継続して実施、カモの渡来数や国内外での発生状況など各種のデータを蓄積してきました。県支部の調査データで鳥インフルエンザの発生率を予測できるところまでは至ってはおりませんが、今後もデータ蓄積の為に調査を継続したいと考えております。 尚、日本野鳥の会の全国の支部の中で、鳥インフルエンザ対策の本格的な野鳥調査を実施しているのは宮崎だけです。野鳥調査のデータや県が発信する情報などは全国で注目されています。日本野鳥の会熊本県支部が2015年10月、熊本市で行った鳥インフルエンザ対策の研修会にも宮崎県支部も参加し調査活動を報告しました。

🐦枇榔島・門川町のカンムリウミスズメ 北海道、ロシア、日本海を回遊          2016.6.30 ジオロケータを使って移動経路探る      中村 豊(日本野鳥の会宮崎県支部・枇榔島調査研究会) 枇榔島で繁殖する国の天然記念物・カンムリウミスズメを研究している会員の中村豊さん=宮崎市=に、これまでの研究成果をまとめてもらいました。特にジオロケータを使った最近の調査結果は鳥学会などで発表、注目を集めました。※この記事は「野鳥だよりみやざき」7月号に掲載してあります。 ◆回収したジオロケータ

繁殖を終えたカンムリウミスズメが島を離れたあとどこまで移動し,どこを回って枇榔島へ帰ってくるのかを調べるために日の出・日の入りの時間のズレから位置情報を割り出すジオロケータを退職時に頂いた祝い金を全てつぎ込み5個を購入して移動を調べることにしました。ジオロケータはGPS追跡装置に比べると軽量で概ね安価であるが誤差が大きく(半径100㌔くらい)長距離移動する動物にしか利用できませんが,それでも現時点では非常に有効です。



◆ジオロケータで得られた移動経路

2012年4月28日に1羽,4月29日に4羽のカンムリウミスズメにジオロケータ(2g)を装着して放鳥。そのうちの1羽で4月28日に装着した個体を2014年4月9日に再捕獲し,足に付けたジオロケータを回収しました。(図1)通常ジオロケータの電池は1年しか持たないと言われていたので、2年目で回収できたジオロケータのデータは読み取れないかもしれないと言われていました。 山階鳥類研究所の仲村昇氏にお願いして何とか2年分のデータを読み込むことができました。そのデータから必要な情報を整理し、移動経路を地図上にプロットする作業を国立極地研究所の山本先生にお願いしました。 その結果枇榔島を出て東へ進みながら北上した個体が伊豆諸島より北の海上や福島県沖で暫らく滞在、その後さらに北上して三陸沖から北海道南側にとどまり、そこから津軽海峡を通り抜け日本海側に出ました。さらに樺太西海岸まで北上した後、日本海の大陸側に沿って南下し、途中ロシアのナホトカ沖で休憩、その後朝鮮半島の付け根付近まで南下して暫らくとどまり、そこから朝鮮半島を西側に回り込み九屈島(Guguldo)の北部辺りで進路を反転して引き返していることが分かりました。 その後の経路は地図上にはデータが現れていませんが、2009年に中村らが報告した結果と結びつけるならば、九州の最南端を回り込み日向灘沖を北上して枇榔島へ帰ってくることが推測されます。しかし、関門海峡や瀬戸内海を移動している経路も記録されていることからまだまだ詳細な移動経路ははっきりしていません。しかし、同一個体から得られた2年間分のデータから,移動の経路が年によって異なることや毎年繁殖地である枇榔島へ帰ってくること、何カ所か暫らく滞在する場所があること、日本海では日本側に沿って北へ流れる対馬海流に逆らって移動せず,大陸寄りを南に流れるリマン海流を利用し南下することなども分かりました。(図2) 今年は長崎大学の山口先生のご厚意でジオロケータを6個提供して頂き,4月末に全てを装着して放鳥しました。本装置は3年くらい電池寿命もあり精度も良くなっていることから,来年以降これらを装着した個体が再捕獲されデータが回収されれば、もっともっと正確なことが判ると思われます。 ◆大変だった洋上調査


ジオロケータを使う前、移動を調査するため漁船などを使っていました。早い年には12月頃から門川湾周辺で目撃されるようになりますが、最近までどこから渡って来て、どこへ行くのか不明でした。 非繁殖期に東北以北で混獲や目撃例が多い事から北上することはほぼ予測していましたが、繁殖地へどのように移動して来るのかも不明でした。 2007~2009年の3年間、自己資金と地球環境基金からの補助金を使ってクルーザーや漁船を借上げ,串間市黒井港付近から延岡市安井の沖までを目撃数と泳いで移動する方向を目視や双眼鏡を使って調べ(図3)、1~2月頃に南方から沖合1km前後の海上を北に向かって泳いで移動し、枇榔島に帰ってくるであろうことを突き止めました。また繁殖が終わって枇榔島を離れたカンムリウミスズメがどこへ向かって行くのか判らなかったことから夜中に巣立ちして海上に出る親子を漁船で追跡することにしました。その結果枇榔島周辺の海流に影響され一旦は南東方向に南下して,枇榔島から15~16km離れた海上で北東向きに移動することが分かりました。 このことは非繁殖期に東北以北で観察例が多い事から北上することは推測していました。しかし非繁殖期に日本海側での記録はあまり知られていなかったので太平洋のどこかでUターンして南方海上まで南下し、それが繁殖期近くになったら北上するのではないかと推測していましたが、海流の問題や太平洋沖での目撃記録がないことから大きな疑問でした。ジオロケータの使用が問題解決につながりました。

◆海上に浮かぶカンムリウミスズメ(日本近海固有種で絶滅危惧Ⅱ類)

カンムリウミスズメはチドリ目ウミスズメ科の鳥(図4)で、他のウミスズメ類が亜寒帯海域を分布域としているのに対して暖帯海域で繁殖する日本近海固有種とされています。1975年天然記念物に指定されました。環境省では生息数を5,000~10,000羽と推定し、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定しました。また国際自然保護連合(IUCN)の基準でもVUとなっていますが、宮崎県版RDBでは絶滅危惧ⅠB類(EN)に指定しています。

◆特別保護地区看板  頸部後ろから背面,上尾筒,尾羽上面は青みを帯びた灰色で、額,喉,顔,頸から胸の両側にかけては黒色。頭頂や胸から腹と尻にかけては白色です。名前の由来となった冠羽は前頭部から細長い黒色の羽毛が生えています。太平洋側は東京都伊豆諸島から宮崎県枇榔島、日本海側は石川県七つ島から鹿児島県甑島までの島嶼や岩礁で繁殖しています。2011年には韓国の全羅南道木浦沖の九屈島で28年ぶりに繁殖が再発見されました。また日本海側での生息地も韓国の研究者によって少しずつ明らかになってきました。 現在,世界最大の繁殖地とされる枇榔島・門川町は,同町尾末漁港から約7㌔東の沖合に浮かぶ周囲1.5㌔ほどの無人島で、北上する黒潮に洗われ、島の周囲は海食崖が発達し、柱状節理の絶壁が海上から切り立っています。島の中央部より少し北寄りの標高75.2㍍の頂上には1976年に建てられた日向枇榔灯台があります。1974年に日豊海岸国定公園に,2010年11月に国指定枇榔島鳥獣保護区枇榔島特別保護地区に指定されました。

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